PoseViewを用いたタンパク質-リガンド相互作用の可視化

PoseView

本記事では、PoseViewを使ってタンパク質−化合物間の水素結合、疎水相互作用、π−π相互作用などを2Dで可視化する方法を紹介します。複雑な3D構造を2Dスキームに落とし込むことで、論文やプレゼン資料でも使いやすい図を簡単に作成できます。ぜひ参考にしてみてください!

【この記事のまとめ】

複雑なタンパク質とリガンド(化合物)の立体的な相互作用を、Webブラウザ上で自動的に分かりやすい「2D図(平面図)」へ変換・可視化する方法を解説しています。

  • ドイツ・ハンブルク大学提供の「PoseView」を活用:PDBファイル等の3D構造データから、水素結合、疎水性相互作用、π-πスタッキング、カチオン-π相互作用などを自動で識別し、2Dスキームを作成します。
  • 専門的なソフトのインストールが不要:ProteinsPlusサーバー上で動作するため、タンパク質(PDB形式)とリガンド(SDF形式)をアップロードするだけで、即座に解析が実行可能です。
  • 高画質な出力と柔軟な活用:解析結果はPDFやSVG形式でダウンロードでき、論文やプレゼン資料への引用が容易です。また、既存ツール「PLIP」で解析が困難な場合の代替手段としても有効です。

この記事を読むことで、ドッキングシミュレーション結果の結合メカニズムを視覚的に素早く把握できるようになり、リガンドの構造最適化や研究報告の効率化に繋がります。

動作検証済み環境

Mac M1, Sequoia 15.3, メモリ 16GB

目次


PoseViewとは?


創薬研究において、タンパク質と化合物の相互作用を視覚的に把握することは、結合メカニズムの理解やリガンド最適化に極めて重要です。

PoseViewは、ドイツのハンブルク大学が提供しているタンパク質−リガンド複合体の相互作用を自動で2D図に変換する可視化ツールです。

主な特徴:

  • PDBファイルから結合ポーズ(Pose)を2Dスキームに変換
  • 水素結合、疎水性相互作用、π−πスタッキング、カチオン−π相互作用などを識別
  • Webベースで使える(インストール不要)
  • PDFまたはSVG形式で出力可能

すでに以下のような論文にも使用されています。

In Silico and in Vitro Study of Trace Amines (TA) and Dopamine (DOP) Interaction with Human Alpha 1-Adrenergic Receptor and the Bacterial Adrenergic Receptor QseC | Cell Physiol Biochem


PoseViewを使ったタンパク質ーリガンドの相互作用解析


インプットと実行

こちらにアクセスすると、以下のような画面が表示されます。

タンパク質(PDB形式)、リガンド(SDF形式)でアップロードし、右下のGo!を押してください。今回は例として、以下の記事で分子ドッキングを行ったタンパクとリガンドについて解析を行います。

【Autodock Vina】 Sminaを使ったin silicoスクリーニング【in silico創薬】 – LabCode

以下のように出てきます。PoseViewを押してください。

すると以下のように出てきます。LIG_C_1 (大抵の場合はもっとも結合力が高いもの)を選択し、calculateを押してください。

結果

以下のような図が作成されます。

緑の点線:π-π相互作用

黒の点線:水素結合(Hydrogen Bonds)

Download Poseview Image を押すと、お好きなフォーマットでダウンロードできます。


最後に

以前にPLIPをご紹介しましたが、こちらではうまくいかないこともしばしばあります。そのようなときにはPoseViewを使うと良いです!またPoseViewを作成した ProteinPlusには他にも様々な便利なツールがあるので、ぜひ使ってみてください!


参考文献

Zentrum für Bioinformatik: Universität Hamburg – Proteins Plus Server

Stierand, K.; Maass, P. C.; Rarey, M. (2010). Drawing the PDB – Protein-Ligand Complexes in two Dimensions. Medicinal Chemistry Letters, 1 (9) 540-545.


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