【GROMACS】Umbrella samplingによるMD simulation 【In silico創薬】【SMD】

Umbrella sampling MD

この記事では、GROMACSを用いて、外部から特定の力を加えて、分子の動きを意図的に誘導するSteered Molecular Dynamics(SMD)を行い、それぞれのポイント初期構造として、バイアスをかけてシミュレーションをし、エネルギー変化を見るUmbrella samplingというものを紹介します。in silico創薬ではこれを利用し、結合エネルギーや膜透過性の評価などが行われています。ここでは一連の動作を通して、アミロイドベータ(Aβ)ペプチドがその集合体の線維から離れる時の自由エネルギーを計算しています。

【この記事のまとめ】

GROMACSを用いたMDシミュレーションにおいて、タンパク質とリガンドなどの分子間相互作用における自由エネルギー変化(PMF:平均力ポテンシャル)を定量化する「アンブレラサンプリング(Umbrella Sampling)」の実装手順を解説します。

  • プル・シミュレーションによる構造生成: 反応座標(分子間距離)に沿ってリガンドを強制的に引き離す「Steered MD」を行い、アンブレラサンプリングの初期構造となる一連の「ウィンドウ(スナップショット)」を作成する手法を提示。
  • 調和ポテンシャルによるサンプリング: 各ウィンドウに対して調和ポテンシャル(バイアス)を適用し、通常ではサンプリングが困難な高エネルギー状態(結合・解離の遷移過程)を重点的にシミュレーションする設定方法を詳説。
  • WHAM法を用いた自由エネルギーの再構築: gmx whamコマンドを使用し、各ウィンドウから得られた偏りのあるサンプリング結果を統合・解析して、反応座標に沿った自由エネルギープロファイルを算出・可視化するプロセスを紹介。

この記事を読むことで、単なる結合ポーズの観察に留まらず、結合親和性の強さや解離に伴うエネルギー障壁を数値として正確に把握し、創薬研究における分子設計の根拠を強化できるようになります。

動作検証済み環境

Windows 11 Home, 13th Gen Intel(R) Core(TM) i7-13700, 64 ビット オペレーティング システム、x64 ベース プロセッサ, メモリ:32GB

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